不動産売却における買取保証とは？メリットと利用できる条件を解説

不動産を売却する際に、買取保証という売却方法があることをご存じでしょうか。
買取保証は、一定期間は仲介で売り出し、売れない場合には不動産会社が買い取るという売却方法です。
そこで、不動産売却における買取保証とはなにか、買取保証のメリットと利用できる条件を解説します。
川越市、鶴ヶ島市、坂戸市で不動産売却をご検討中の方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

不動産売却における買取保証とは

不動産を売却する場合、2つの売却方法が考えられます。
1つは「仲介」という方法で、不動産会社を介して買主を探す方法です。
もう1つは「買取」という方法で、不動産会社が直接買い取る方法です。
さらに買取は「即時買取」と「買取保証」の2つに分けることができます。
ここでは、そのなかの買取保証について解説します。

買取保証とは

買取保証とは、一定期間は仲介として売却活動をおこない、その期間内に売れなかったときに不動産会社が買い取る方法です。
ちなみに、買取のもう1つの方法である即時買取は、売却期間を経ることなく即時に買い取る方法です。
買取保証は、売却が保証されているという点が大きな特徴と言えます。
即時買取よりも売却までに時間はかかりますが、仲介での売り出し期間に売却できれば市場価格に近い価格での取引も可能です。
そのため、仲介の期間に売却できれば高く売れる可能性がある、なおかつ確実に売却することができるという点が買取保証の良いところです。

買取保証がおすすめの方

買取保証の良いところがわかったところで、実際にどのような方に向いているのでしょうか。
買取保証をおすすめしたいのは以下のような場合です。

• 転勤日が決まっていて、その日までに売りたい場合
• 住み替えのために家を売りたい場合
• 離婚や相続により売却を検討している場合

このように売却したい期限は決まっているけれど、できれば高値で売却したいというようなケースにおすすめです。
買取保証であれば確実に期限までに売却でき、まとまった資金を得られるため、資金計画も立てやすくなります。
買取保証は、仲介と買取の両方の良いところを持ち合わせているため、上記に当てはまるような場合は検討してみると良いでしょう。

不動産売却における買取保証のメリットとは

買取保証の仕組みや特徴がわかったところで、気になるメリットについて解説します。
買取保証の主なメリットは以下の4つです。

• 売却期限が確定している
• 仲介手数料がかからない
• 契約不適合責任が免責になる
• 内覧準備を無理にしなくても良い

それぞれのメリットを解説します。

メリット①売却期限が確定している

仲介のみの売却方法と異なり売却期限が確定しているため、確実に売却できることは大きなメリットの1つです。
一般的に買取保証の売却期限は3か月とされています。
そのため、仲介を経て3か月後には必ず売却できるため、住み替えなどの場合でも計画が立てやすくなります。

メリット②仲介手数料がかからない

仲介による不動産売却では仲介手数料を不動産会社へ支払う必要があります。
しかし、買取保証により不動産会社が買い取った場合には、この仲介手数料がかかりません。
たとえば3,000万円で売却した場合、仲介手数料は96万円と高額です。
そのため、買取保証によりかなりの額を節約することができます。
また、仲介の場合は収入印紙代などの諸費用も必要になりますが、買取になればそのような諸費用も不要です。

③契約不適合責任が免責になる

仲介による売り出し期間に売れなくても、不動産会社が買い取った場合は、契約不適合責任が免責になるというメリットがあります。
契約不適合責任とは、売却後に契約内容と不適合が見つかった際に、売主が買主に対して負う責任のことです。
仲介による売却の場合は、この契約不適合責任のリスクがあります。
契約不適合責任に問われれば、補修の請求だけでなく賠償請求や場合によっては契約解除となる可能性もあります。
買取であれば契約不適合責任が免責になるため、そのようなリスクを回避できる点がメリットです。
ちなみに不動産会社が買い取る場合は、物件の調査をおこない建物の欠陥・不具合などを確認します。
そのため、買取額はこのような物件瑕疵を考慮したうえでの金額となっています。

④内覧準備を無理にしなくても良い

仲介のみで売却する場合は、物件の状態を良くするために改修工事などが必要となる場合があります。
しかし、買取保証では仲介で売却できなくても買い取る保証があるため、無理に内覧の準備をする必要がないという点がメリットです。
リフォームや部分的な補修でも費用がかかるため、このような費用をかけてまで修繕する必要はないでしょう。

不動産売却における買取保証が利用できる条件とは

買取保証はメリットが多いのが特徴ですが、誰もが利用できる訳ではありません。
利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

• 不動産会社と専属専任媒介契約を締結する
• 需要がある物件であること

それぞれの条件についてご説明します。

条件①不動産会社と専属専任媒介契約を締結する

買取保証で売却したい場合は、不動産会社と「専属専任媒介契約」を結ぶ必要があります。
これは、不動産会社に仲介を依頼する際に結ぶ媒介契約の1つです。
媒介契約には、専属専任媒介契約、一般媒介契約、専任媒介契約の3つの種類があります。
一般媒介契約は、複数の不動産会社と締結できるのが特徴ですが、専任媒介契約や専属専任媒介契約は1社の不動産会社としか契約することはできません。
また、専属専任媒介契約はほかの媒介契約と異なり、個人で買主を探した場合でも直接契約することは禁じられているため注意しましょう。
その2点に注意して契約を結ぶ必要があります。
ただし、専属専任媒介契約は、どの媒介契約よりも手厚いサポートが可能な点がメリットです。

条件②需要が高い物件であること

不動産会社もすべての物件を買い取りできるわけではありません。
買い取った物件を再度販売することを目的として不動産会社は買取をおこないます。
そのため、基本的には需要が高く、買い手が付きやすい物件を買取します。
たとえば、人口の少ないエリアの物件や専有面積が40㎡以下の物件は、買取保証を利用できない可能性が高いでしょう。
また、1981年以上の旧耐震基準で建築された物件は、そもそもが古いことやローンなどが利用できないケースもあるため買取が難しくなることがあります。
ただし、不動産会社によっては上記のような物件も買取保証している場合もあるため、まずは不動産会社へご相談ください。

まとめ

買取保証は売却期限が定められているため、確実に売ることができるなどメリットの多いのが特徴です。
また仲介の期間であれば高値売却も期待でき、その期間に売れなくても買取してもらえ、なおかつ買取の場合は契約不適合責任に問われる心配もありません。
ただし、買取保証には条件があるため、まずは利用できるのか不動産会社へ問い合わせてみることをおすすめします。
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