空き家を売るか貸すかで迷ったら！それぞれのメリットを解説

相続などで取得した空き家を、売るか貸すかで迷っている方はいらっしゃいませんか。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、よく考えたうえで判断する必要があります。
そこで今回は、空き家を売るか貸すかの判断基準、売却方法やポイントなどを解説します。
川越市や鶴ヶ島市、坂戸市で空き家を所有している方は、ぜひ参考になさってください。

空き家は売る？貸す？それぞれのメリットとは

空き家を売るか貸すかで迷ったら、まずそれぞれのメリットとデメリットを確認しましょう。
両者の違いを知って比較することで、ご自身に適した方法を選択しやすくなります。
ここからは、空き家を売る場合と貸す場合のメリットとデメリットを解説します。

空き家を売るメリット

空き家を売ると、維持管理費や手間が不要になるというメリットがあります。
人が住まなくなった家は早く劣化するため、換気や掃除、見回りなどの適切な管理が欠かせません。
少なくても1か月に1回は現地を訪れる必要があり、住んでいる場所が遠いと交通費だけで大きな出費となります。
空き家を売れば管理が不要になるため、こうした手間やコストがかかりません。
また、売却によって数百万円から数千万円ほどのまとまった資金を得られる点もメリットです。

空き家を売るデメリット

空き家を売る際は、仲介手数料や印紙税、登記費用などさまざまな費用が発生します。
不動産はローンが残っていると売却できないため、残高を一括返済するための繰上げ返済手数料も必要です。
もし売却代金だけでローンを返済できなければ、不足分を手元から出さなければなりません。
また、売却によって家の所有権がなくなるため、孫や子どもに資産として残せない点もデメリットの1つです。

空き家を貸すメリット

空き家を貸すと、毎月家賃収入を得られるというメリットがあります。
駅や学校の近くなど立地条件が良いと借主が見つかりやすいため、より安定した収入が見込めるでしょう。
一戸建ての賃貸は子育て世帯に人気があり、長く住んでくれる方が多い傾向にあります。
毎月安定した家賃収入を得られれば、固定資産税や維持費用だけでなく生活費にあてることもできます。
また、家の所有権を手放さずに済むため、将来の資産として残せる点もメリットでしょう。

空き家を貸すデメリット

空き家を貸すと空室リスクを抱える点がデメリットです。
一戸建ての賃貸は子育て世帯に人気がありますが、すぐに借主が見つかるとは限りません。
借主が見つからないと、当然その間の家賃収入はゼロになります。
それでも管理費用や税金は発生するため、貯金を切り崩さなければならないこともあるでしょう。
また、トラブルを起こす借主がいた場合、大家として問題を解決しなければならず、精神的苦痛を感じるかもしれません。

空き家を活用しないなら売るのがおすすめ！売却方法は？

空き家に住む予定や次世代に相続する意思がなければ、早めに売ることをおすすめします。
ここからは、空き家を売る方法とそれぞれのメリット、デメリットを解説します。

そのままの状態で売る

コストを抑えて早めに売却活動を始めたい方は、そのままの状態で売るのがおすすめです。
更地にしてから売るとなると、建物の解体費用として数百万円ほどの費用がかかります。
現状のまま売り出せば解体工事が不要なため、こうしたコストや手間がかかりません。
ただし、建物が倒壊したり劣化が進んだりしないよう、定期的な管理が必要になります。
なお、そのまま売り出す際は「中古物件として売る方法」と「古家付き土地として売る方法」があります。
相続した空き家などは、築年数が古くそのままでは住めない状態になっていることも多いでしょう。
築20年を超えていて老朽化が目立つ場合は、古家付き土地として、建物の価値を含めずに売り出すことをおすすめします。
ただし、築20年を超えていても、状態が良ければ中古物件として販売できることもあるため、まずは不動産会社にご相談ください。

更地にしてから売る

空き家の劣化がひどく、倒壊の恐れがある場合は、解体して更地にしてから売るのがおすすめです。
更地は、すぐに着工できるなど買主側のメリットが大きいため、早期売却が期待できます。
ただし、土地を更地にするには建物を解体する必要があり、それなりの費用がかかります。
家の構造や面積などによって異なりますが、工事費用の相場は100万円以上です。
また、建物を解体することで「住宅用地の特例」が適用できなくなる点にも注意が必要です。
住宅用地の特例とは、住宅が建つ土地に適用されるもので、固定資産税が最大6分の1に軽減されます。
更地にすると特例が適用できなくなるため、翌年から固定資産税の負担が大きくなってしまいます。

リフォームしてから売る

空き家をリフォームして、物件の資産価値を高めてから売る方法もあります。
ニーズに合わせたリフォームができれば、早期売却だけでなく高値売却も見込めるでしょう。
ただし、リフォームをおこなうには費用がかかり、場合によっては利益が縮小するケースもあります。
また、リフォームは個人の趣味が反映されやすく、細部までこだわると買主の幅を狭めてしまうこともあります。
そのようなことがないよう、個人の趣味が反映されない範囲のリフォームに抑えておきましょう。

空き家を売るときのポイント

最後に、空き家をスムーズに売るためのポイントを解説します。

境界を確定しておく

相続により取得した空き家などは、境界が曖昧になっているケースも少なくありません。
境界がハッキリしない土地はトラブルに発展しやすいため、購入を見送る方がほとんどです。
空き家をスムーズに売却するためにも、境界は売却活動を始める前に確定させておきましょう。
境界を確定させるには確定測量をおこなう必要があり、100～200平米の土地で35～80万円程度が相場です。
決して安いとはいえませんが、境界が曖昧なままだと売却が困難になり、測量費より維持費のほうが高くなってしまいます。
まずは土地家屋調査士に相談して、確定測量の見積もりを依頼すると良いでしょう。

時間がかかることを見越して計画を立てる

不動産売却にかかる期間の目安は3〜6か月といわれていますが、空き家の場合はさらに時間を要する傾向にあります。
空き家の場合、老朽化が進み古くなっていることが多く、またネガティブなイメージを持つ方もいるためです。
早く売りたいと焦ってしまうと、無理な値下げ交渉に応じて損をしてしまう可能性があります。
空き家の売却には時間がかかると考えておき、売却期間中に生じる税金や維持費を確保しておきましょう。

ホームインスペクションをおこなう

ホームインスペクションとは、専門家が住宅をチェックして、欠陥箇所や修繕時期を教えてくれるサービスです。
古い家の購入を検討している方の多くが、建物の欠陥や強度を気にします。
ホームインスペクションによって物件に欠陥がないと分かれば、買主は安心して購入に踏み切れるでしょう。
また、欠陥があったとしても事前に修繕できるため、引き渡し後のトラブル防止に繋がります。
5〜15万円ほどの費用がかかりますが、安心して取引を進めたい方は、ぜひホームインスペクションの実施をご検討ください。

まとめ

空き家を売るか貸すかの判断基準、売却方法やポイントなどを解説しました。
空き家を売るか貸すかで迷ったら、それぞれのメリットとデメリットを比較したうえで判断することが大切です。
売却する際は、長期戦を覚悟して維持費や固定資産税の納税資金を確保しておくようにしましょう。
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